Gypsy Swing
The Nashville Tribute to Django Reinhardt

01 Tiger Rag 
02 Swing39 
03 Shine 
04 Nuages

05 Sweet Georgia Brown 
06 I'll See You In My Dreams
07 Swing42 
08 Minor Swing 
09 Django's Castle
10 The World is Wating For The Sunrise
11 Tears 
12 Limehouse Blues 
13 Avalon
2003年リリース。
リチャード・スミスのリーダー・アルバムではないが全面的にリチャードのギターが聞ける“リチャード度”の
高いアルバム。
Tiger Ragをはじめとしてチェットがカバーしてた楽曲も多いので、ジャンゴ・ファンばかりで
なくチェットのファンにも大いに気になるアルバムと云えるだろう。
内容は文句なく素晴らしい。個人的には過去に聞いたどんなジャンゴ・フォロワーの演奏よりも本作で聞
ける演奏にジャンゴを感じてしまう。叶わぬ夢だがチェットにジャンゴ・アルバムを作って欲しいと思ってい
た私には何よりのアルバムだ。1曲目のTiger Rag、そしてShine、I'll See You In My Dream、などまさし
く私好みの演奏で素晴らしい。エレキ・ギターでのソロが聞けるMinor Swingも新鮮だし、The World is
wating for The Sunriseでクラリネットやヴァイオリンのバックで聞けるギターもやたらカッコイイ。
過去にいろいろ買っては満足に至らなかったジプシー・スイング系のアルバムが多い中、本作には大い
に満足できた。この種のアルバムの中ではナッシュビルのミュージシャンが演じるというのは異端かもしれ
ないが、個人的には超オススメ盤です。
r-e-q-u-e-s-t-s
01 Hungarian Dance No.5 
02 Swingin'69
03 All Thumbs 
04 Semper Fidelis 
05 When You Wish
Upon a Star 
06 A Little Bit of Blues 
07 Bouree
08 Cheek to Cheek 
09 Mr. Bojangles 
10 Black Mountain Rag 
11 Vincent
12 Petite Waltz 
13 Bye Bye Blackbird
14 Stars and Stripes Forever
2001年の11月から翌年の4月にかけて録音されたリチャード・スミス名義のアルバム。
この作品も収録曲を見たらチェット・ファンだったら大いに気になる“チェット度”の高いアルバム。
上記ジプシー・スイングのアルバムとは異なり、こちらではガット・ギターを使用してブラームスからスーザ、
アーヴィン・ヴァーリンまで器用に聞かせる。先のジプシー・スイングと同じギタリストの演奏とは思えない
位だが、どちらも無理を感じさせる事なく見事に音楽として成立しているのはサスガというしかない。
ジャンゴもチェットもギタリストとしては最高峰に位置するギタリストだと思われるし、それらを巧くコピーする
のはギタリストの夢でもあると思うが、両者のプレイを不足なく再現して見せたこの人の実力
には改めて驚
嘆せざるを得ない。
残念な事にこの作品、日本国内での入手は難しそうだが、リチャード・スミスの公式ホーム・ページからも買
えるようなので、欲しい人は試してみては?
特にチェット・ファンにはオススメします。
Live From boulevard Music
01 Cascade
02 Back Up And Push
03 Moonglow
04 OchiChornya(Dark Eyes)
05 Django's Castle
06 Who's Sorry Now
07 After You've Gone
08 Dizzy Fingerd
09 Rainbow
10 Autumn Leaves
11 Sweet Georgia Brown
12 Nuages
13 Honeysuckle Rose
14 Funky Junk
15 Jerry's Breakdown
16 Stompin' At The Savoy
17 Main Street Breakdown
2003年4月11日に録音されたライブ盤。
トミー・エマニュエルとのデュオで「Chet Lag」という名盤を残したジム・ニコルスがリチャード・スミスの相手
役を務めている。結論から云ってしまうとこの作品も「Chet Lag」に引けを取らないアルバムになった。
二人の名人ギタリストによる熱いバトルは聞いていて火花が散る如く凄まじいが、単なるギター合戦だけで
はなく音楽として聞いていて楽しいのが良い。
いつものようにチェット曲、ジャンゴ曲、そしてジェリー・リード曲など選曲はバラエティに富んでいるが、どれ
もホントに素晴らしい。
面白いのは「Chet Lag」でも取り上げられてた「Who's Sorry Now」が聞ける事。ジム・ニコルスの相手がトミ
ーからリチャードに変わって、その違いを楽しむのも面白いし、もっと云えばチェットとマール・トラヴィスのデ
ュオも含めた3テイクの聞き比べというのも興味深い。
私としては“After You've Gone”などで聞けるリチャードのギターには本当に凄みを感じてしまう。
世界には凄いギタリストがまだまだいるんだなぁと思わせられる作品。
聞いて損はナシ。直ちに買うべし。
01 Crazy Rhythm/All Of Me
02 Misty
03 Down Home
04 I'm Getting Sentimental Over You
05 Strike It Rich
06 If I Had My way
07 I Can't Give You Anything But Love
08 Pizzicato
09 Till There Was You
10 I Want A Girl
11 Swanee River
12 Old Cape Cod
Strike It Rich!
1998年のイギリス録音盤。
チェット・アトキンス以降いろいろなフィンガー・ピッカー系のギタリストを聞いてきたけど、正直に言って「これ
だ!」って思えるようなプレイヤーは本当に数少ない。
考えてみればそれはいつも否応なしに「チェットとの比較」になってしまうワケで、これは後続のプレイヤーに
は甚だ気の毒だし、迷惑な話でもあろう。
そんな幾多のギタリストの中で私が気に入ったのはトミー・エマニュエルとリチャード・スミスの二人だった。
正直に言ってこの作品もそんなに期待して聞いたワケではない。
だけどすっかりハマってしまった。

選曲がバラエティに富んでいるが故にアルバムとしての統一感を犠牲にした感は拭えないが、リチャードの
素晴らしいプレイは充分に楽しめる。ジャンゴ風、チェット風、ジミー・ブライアント風と様々なプレイ・スタイル
が混在しているが、どれも見事に弾きこなしているのはさすがだ。
01 Saturday Night Shuffle
02 Requiem for a Marionette
03 The Ragtime Dance
04 The Chet Shuffle
05 Sound of The Bells
06 The Watkins Man
07 Mazurka Choro
08 The Masterpiece Theatre Theme
09 Jesu
10 The Cascades
11 Windy and warm
12 Cavatina
Slim Pickin'
今年(2007年)リリースの最新盤。
チェット以降かなりいろいろなフィンガー・ピッカー系ギタリストの演奏を聞いてみたが、そんな数多のギタリス
トの中で気に入ったのはトミー・エマニュエルとリチャード・スミスの二人だけだった。特にスタジオ録音のCD
を聞いてると「良いナァ」と感じるのはリチャード・スミスの方が多くて、今回の作品も十二分にリチャードの華
麗な指裁きを楽しむ事が出来る。
この人のアルバムで何よりも嬉しいのはレパートリーの幅広さである。今作でもマール・トラヴィス、バッハ、
スコット・ジョプリンなど幅広く題材を求めており、しかも全体のイメージとしては散漫になる事無く、リチャー
ド・スミスのギター・アルバムとして成立してるのが素晴らしい。
今作ではこの人のもう一つの特徴であるジャンゴ系音楽の演奏が聞けないのは残念だが、ギターのソロア
ルバム系の作品としてかなり高水準の作品であるのは間違いないと思う。
リチャード・スミス・ファンは必携だ。