The Incredible Jazz Guitar Of Wes Montgomery
01 Airegin
02 D-Natural Blues
03 Polka Dots And Moonbeams
04 Four On Six
05 West Coast Blues
06 In Your Own Sweet Way
07 Mister Walker
08 Gone With he Wind

世に傑作の呼び声高いウエス1960年、ジャズ・ギターの傑作中の傑作アルバムだ。

ウエスは30才を過ぎてからデビューしたそうだが、45才で亡くなるまでの活動期間は10年余りだ。
あまりに短すぎる生命だったが、その間ジャズ・ギター・ファンが自らの人生を全うするまでの期間充分に満足できる
聴き応えのある作品を何作も残してくれた。

そういう数々の名作の中のスタジオ盤最高峰が本作と言えるだろう。

トミー・フラナガン、パーシー・ヒース、アルバート・ヒースの好サポートを得てウエスのギターが冴え渡る。

私がまだ若き高校生の頃にジャズ・ギターに目覚め、初めて買ったウエスのアルバムはストリングスが入っているムー
ド音楽然とした作品で大いにガッカリしたものだが、しばらく後に本作を入手して「聞きたかったのはコレだよ!」と思
わず納得したものだ。

以来、30年位は常に手に届く場所に本作は置いてあった。

聞き続けるにつれて飽きるのかと思いきや、どんどんその凄さが分かってくるという魔法のようなアルバムなのだ。

ウエスは若き日にチャーリー・クリスチャンに触発されたというが、初期にはそのスタイルを真似たであろうプレイもやがて
自身の確固としたスタイルを確立していくに至った。

そのスタイルを世の中に知らしめたのが本作という事であり、そういう意味からも重要な位置を占めるアルバムだ。

ウエスのプレイを特徴づけるコード・プレイ(コード・ワークではない)やオクターブ奏法が見事な演奏で十二分に楽しめる。

全8曲中4作がウエスのオリジナルで、特に4曲目の「Four On Six」は素晴らしい聞き物だ。

持っていて損はない傑作アルバム。