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01 That Certain Feeling 02 Snowy Morning Blues 03 Black Beauty 04 Alligator Crawl 05 Viper's Drag 06 Stars Fell on Alabama 06 Miss Brown to You 07 I Can't Give You Anything But Love/Goody-Goody 09 Never Gonna Dance 10 Seneca Slide 11 It's Not True 12 When I See an Elephant Fly |
1981年作品 2002年CD化 VIVID SOUND CORPORATION VSCD158 |
ストライド・ギター ガイ・ヴァン・デューザーのスタイルを表してよく云われる言葉、“ストライド”をそのままアルバム・タイトルにした1981年作品。 2002年に世界初というふれ込みでCD化された。 この人のスタイルを簡単に云うと“ラグ・タイム・ピアノの発展系をギターに置き換えた”という事になるのだろうか。 そのせいなのか、この人のプレイにはギタリストのアルバムにありがちな「どうだ!参ったか!」みたいな部分が少ないように 感じられ、そういう部分は例えばスコット・ジョプリンのピアノなどにも通じる暖かさだと思う。 全12曲収録の本作もそういう香りがプンプン漂っている名盤といっていいだろう。 ジョージ・ガーシュイン、デューク・エリントン、そしてディズニー・アニメなどからも題材を求め、ひたすら楽しく聞かせてくれる。 たぶんそういった暖かさとかオリジナル楽曲が作られた時代を意識したのか、録音が静かな感じで本作の翌年に発売された “Raisin' The Rent”等とは音作りが違うようだ。 私は2002年発売のCDで本作を聞いたのでアナログ盤との比較はできないが、CDで聞ける音も概ね良好で、ガット・ギター の暖かい音色が楽しく、充分に楽しめる1枚。 |
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01 I Know That You Know 02 Me, Myself & I 03 Walking My Baby Back Home 04 Happy As The Day Is Long 05 I'm Crazy Bout My Baby 06 China Boy 07 Raisin' The Rent 08 Sing An Old Fashoned Song 09 Why 10 Jubilee Stomp 11 You're The Cream In My Coffee 12 Rose Room |
1982年作品 2001年CD化 VIVID SOUND CORPORATION VSCD-132 |
レイジン・ザ・レント 前作「ストライド・ギター」の翌年にリリースされたアコースティック・スイング・ムード満点の好盤。 個人的には前作よりもこちらの方がずっと好きで、全体を包むリラックス・ムードとビリー・ノヴィックによるクラリネットが非常 に心地良いのだ。 かつてジャンゴ・ラインハルトがステファン・グラッペリとのコンビを解消していた時期に、クラリネット奏者のユベール・ロスタン と組んでいた事があったし、ベニー・グッドマン&チャーリー・クリスチャンという強力な組合せもあった。 ガイ・ヴァン・デューザーとビリー・ノヴィックの場合はそれらの巨人達と比べられるものではないが、それでもそれらに通ず るギターとクラリネットの相性の良さみたいなものを感じさせてくれる。 アルバムは全12曲の収録でその内7曲がヴォーカル入りである。 ビリー・ノヴィックの決して上手いとは云えない歌が6曲、そしてガイ・ヴァン・デューザーも1曲歌声を披露している。 両者共に上手い歌い手ではないが、決してこの作品のパフォーマンス・レベルを引き下げるというものではなく、むしろアルバ ム全体にゆとりと暖かささえ与えているように感じられるから不思議だ。 しかし、やはり個人的にはインストものが聞いてて楽しい。 特に01、「I Know That You Know」やデューク・エリントン・ナンバーの「Jubilee Stomp」などはスリリングで、スイング感溢れ る演奏が小気味よい。 リラックス・ムードが漂うオススメの1枚だ。 |
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01 Rita's Song 02 S'posin' 03 Wabash Blues 04 Sing On! 05 Stardust 06 Stompin' at the Savoy 07 St. Louis Blues 08 The Easy Winners 09 New Orleans Farewell 10 Caravan |
2006年 PJCD-10128 |
ビリー・ノヴィック&ガイ・ヴァン・デューザー/ライブ・イン・ワシントン、D.C. 最近フィンガー・ピッカー系ギタリストのCDリリースの多さには驚く程で、どれを買うか取捨選択するのに苦慮する事がある が、ここにまた愛すべき1枚がリリースされた。 ガイ・ヴァン・デューザーとは過去にも何枚かのアルバムで共演したビリー・ノヴィックとのライブだ。 このギター弾き、他の多くのプレイヤーと大きく異なるのは、何となくノンビリしたというか、ゆったりしたというか、何かそんな ホンワカ・ムードが漂っている事だろう。 決して音数多く弾き過ぎる事がなく、優しい耳障りが心地良い。 このライブでもそういう心地良さが貫かれているので聞いていて「聞き疲れ」する事がなく、ゆったりと身を委ねられる。 ただ残念なのはオーディエンスの中にセキをしてる人間がいる事だ。 つまみ出せなかったのだろうか(笑) 名曲「スターダスト」の演奏中にセキをすること夥しく、せっかくの演奏を台無しとまではいかないまでも、聞く事に集中できな くなってしまう。 ライブは一発録りだから仕方ないけれど、演奏が良いだけにとても残念だ。 そういう残念さはあるけれど、アルバムとしては近頃珍しいリラックス・ムードで気持ちが安らぐ。 長く聞き続けられる佳作だ。 |