Davis Sisters
Memories
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主な収録曲 ・I Forgot More Than You'll Ever Know ・Rocka-A-Bye Boogie ・You're Gone ・Jelous Love ・Your Cheatin' Heart ・Crying Steel Guitar Waltz ・Foggy Mountain Top ・Gotta Git A-Goin' ・Takin' Time Out For Tears ・I've Closed The Door ・She Loves Him And He Loves Me ・The Christmas Boogie |
・Kaw-Liga ・Jambalaya ・Rag Mop ・When I Stop Loving You ・Come Back To Me ・Fiddle Diddle Boogie ・I'll Get Him Back ・Let's Go Steady ・Lying Brown Eyes ・Take My Hand Precious Lord 他、全60曲 |
1993年 Bear Family Records BCD 15722BH |
1993年にドイツのベア・ファミリーからリリースされたデイヴィス・シスターズのメモリアル・ベスト盤。
ベア・ファミリーという会社、いつも気になるものを発売してくれる。
この2枚組だって他の会社だったら再び陽の目を見る事は無かったと思えるような物なのでベア・ファミリーの功績は大きい。
このアルバム、デイヴィス・シスターズの軌跡を振り返る事が出来るという意味で重要なのは勿論だが、今、このサイトを見てくれてるような人々にとってはチェット・アトキンスのレアなギターが聞けるという意味でも大きく、そして重要だ。
収録曲は全部で60曲。
1952年から1956年位までの録音で構成されており、実に42曲でチェットが参加している。
すべての楽曲でチェットの演奏が聞けるワケではないが、“それらしい演奏”が聞ける曲も多くて貴重度はかなり高いと云える。
それに1954年5月9日という録音データが記載されてるアーカンサスのリトルロックに於けるライブ演奏は鳥肌的に嬉しい。
独断的に断言してしまうが、現在のチェットの主立ったファンは年齢的にデイヴィス・シスターズをリアルタイムで聞いた人は少ないだろうから、このライブ録音だって存在さえ知らないという人も多いのではないかと思うのだ。
その伝で言えばこのアルバムには過去未発表だったチェット参加の音源も多数収録されているので、そういう意味からも重要且つ貴重な作品だ。
だが、これは私の勝手な推測だがデイヴィス・シスターズの歌は好む人と好まない人にハッキリ分かれるのではないかと思うのだ。
歌唱的には何となく“ぶっきらぼう”に歌い放した感じを受ける部分があるのも事実で、そこを受け入れられないという人もいるような気がするのだ。
このデュオについてはこのサイトのスキーター・デイヴィスのコーナーでも述べているのでここで重複するのは避けるが、ある意味器楽的とさえ云える歌唱デュオは興味深い部分も多く、その後のスキーター・デイヴィスのソロ活動に於ける音楽スタイルを考えると、その基本がここに凝縮されていると云える。
チェットのギターは“Gotta Git A-Goin”“Foggy Mountain Top”“Just Like Me”“I've Closed The Door”など多数の楽曲で素晴らしい演奏が聞けるし、ベア・ファミリー恒例のブックレットも40ページほどの頁数でいつもながら充実している。
興味があったら廃盤にならないうちに入手しておいた方が良いかも。