トリビュート・トゥ・ザ・ミュージック・オブ・ボブ・ウィルス&
テキサス・プレイボーイズ

〜アスリープ・アット・ザ・ホイール〜

01. Red Wing
02. Big Ball's In Cowtown
03. Yearning
04. Bring It On Down To My House
05. Deep Water
06. Blues For Dixie
07. Billy Dale
08. Across The Alley From Tha Alamo
09. Old Fashioned Love
10. Ida Red
11. Misery
12. I Wonder If You Feel The Way I Do
13. Hubbin' It
14. Corine, Corina
15. Still Water Runs The Deepest
16.All Night Long
17.Got A Letter From My Kid Today
18.Dusty Skies












Liberty Record
CDP-7-81470-2
1993年

参加ミュージシャン
チェット・アトキンス、ヴィンス・ギル、
ジョニー・ギンブル、ウィリー・ネルソン、
ドリー・パートン、ハーブ・レミントン、他


これはボブ・ウィルス率いるテキサス・プレイボーイズ第一の後継者とも目されるアスリープ・アット・ザ・ホイールが、文字通りボブ・ウィルスへ捧げたトリビュート・アルバムだ。
テキサス・プレイボーイズと言えばウエスタン・スイングだが、今やカントリー系インストのスタンダードと言っても良い「スティール・ギターラグ」のレオン・マコーリフはこのバンドにいたのだ。
そのウエスタン・スイングのスタイルを現在継承している第一人者がアスリープ・アット・ザ・ホイールと云えるワケだが、こういうバンド何故か日本では非常に人気が低く、当然の如く知名度も低い。

今回紹介するこのアルバムでは1曲だけだけどチェット・アトキンスが参加しているのだ。
1曲目の「レッド・ウイング」だ。
この曲はこのアルバムに参加しているミュージシャンの顔見せ興行的な感じで、ジョニー・ギンブル〜ヴィンス・ギル〜チェット・アトキンス〜マーティ・スチュアートなどがソロをメドレーしている。
チェットはナイロン弦によるガットギタープレイを聞かせていて、1993年といえばチェットのギター・キャリアの中では晩年に当たり、もはやプレイに力強さは望み得ないが、これがチェットだというプレイは健在だ。
「レッド・ウイング」は何しろ楽曲が良く、ここでの演奏も非常に楽しげに各自がプレイを展開していて、私はこのアルバム発売時にレコード店の店内で偶然この演奏を聞いて、店員に「これは誰か?」と尋ねれば私が好きだったアスリープ〜だったので即座に購入を決定した程だった。その時点ではまだこの作品にチェットが参加しているとは露ほども知らずに、帰宅後に知って得をしたと感じたものだ。
しかしこの曲に限らず他の楽曲も良く演奏もスイングして軽快なので是非多くの人に聞いて欲しい作品だ。
まだショップで見かける事も多いですよ。

Ride with Bob
こちらは上記アルバムの続編ともいえるボブ・ウィルス・トリビュート第2弾。
1999年のリリースで、本作にはチェットは参加していないが他のメンバーがなかなかスゴイ。
ヴィンス・ギル、ディキシー・チックス、マール・ハガード、マンハッタン・トランスファー、ウィリー・ネルソン、リバ・マッキンタイア、スティーブ・ウォリナー、ドワイト・ヨーカムなど多くのスターが参加。
作りも凝っていてジャケットをはじめ26ページにも及ぶライナーやそれを説明するクラシックな絵や写真などオールド・アメリカンな感じで非常に面白い。
前作に続いて楽曲面でも言うことはない。
Dream Works Record
DRMD-50117
Live At Billy Bob's Texas
ついでにもう1枚。
当然チェットは参加していないけど、アスリープの真髄が味わえる2003年のライブ。
こういうバンドは当然ライブが良い。スタジオ盤が悪いというワケではないがやはりこのバンドはライブバンドだから、こういう盤の方がイキイキしているように感じられる。
アスリープには他にも何枚かライブがあってどれもそれぞれに良いが、最新作という意味でまず本作を推しておきたい。
「ルート66」の解釈や「コットン・アイド・ジョー」でのアメリカン・フェスティバル的な盛り上がりはこういうバンドならではだ。

Smith Music Group 5023-2